【短編】☆夢の中のクリスマス☆

私はあなたを毎日見ているもの。

雑誌やTV・・・ラジオで声も聞いている。


「あの・・・。」

「ん?何?」

「いや、何でもないです。」


もしかしたら、ここはプライベートで来ているのだから、芸能人扱いされるのは嫌かも知れない。

私はジュンの顔を知らず知らずのうちに見つめていた。


「何?」

「すみませんっ!何でもありませんっ!」


私は急いでジュンから目を逸らした。

そんな私を見ながらジュンはククッと笑い出す。


「ユウちゃんって面白いね。」

「えっ?」

「美味しいよ?」

「えっ?」

「この感想が聞きたかったんじゃないの?」


ジュンは私が作ったオムライスを指差した。


「あぁ、ありがとうございます。」


本当はそんなことより、あなたの事で頭がいっぱいなの。

そりゃ、もちろんそのオムライスの事も気になるけれど、私の頭は何が何やら分からない。

とにかく私の頭はジュンの事でいっぱいだった。