爽真君が保健室から出て行った後……


あたしは一人、放心状態になっていた。





爽真君に言われた言葉が……


頭の中を駆け巡った。







"亜季が好きだ"


未だに信じられなかった




爽真君が……


あんなこと言うなんて―――








だけど、爽真君に抱き締められた時―――


……胸が、トクンと高鳴った。





けど……


そんなこと、誰にも言えない。







あたしは……


"不良が大っ嫌い"だから―――





だから……


爽真君にドキッってしてしまったなんて、絶対に言えない。







……言いたくない。