「おはよー亜季」


「あっ、おはよう……沙織」



ボォーッとしていると、友達の沙織に話し掛けられた。





「どうしたの?……なんか元気ないよ?」


沙織はあたしの顔を覗き込んで言った。






「……ううん。なんでもない」


あたしはそう言って苦笑いを浮かべた。





ほんとは今日、学校に来るのがイヤだった。


原因はもちろん、昨日、あんなことになったから






昨日の今日だもん。


爽真君と合わせる顔がない。





ましてや……


同じクラスで、席も近い






気まずくなるのは目に見えてる。


だけど―――





あたしは爽真君が嫌い。

出来れば関わりたくない