あたしはそう言って爽真君から離れた。





「言ったろ?お前は俺から逃げられない。って」

爽真君はあたしの耳元でそう囁いた。







「…………」


あたしは目を泳がせた。




「それに……お前には拒否権なんてないから」


爽真君はあたしの顔をジッと覗き込んで言った。






「……はあ?!何それ!!ふざけないで!!」


「ふざけてなんてねぇよ?」



爽真君はあたしをジッと見つめると、そう言ってあたしの髪の毛に触れた




「……なっ、何すんのよ!!」


「なあ、俺と付き合おうぜ?」


「やだっ!!絶対付き合わない!!」


「言ったろ?お前に拒否権はないって」


「ふざけないでよ!!なんであたしがアンタなんかと付き合わなきゃイケない訳?!」


「いいだろ?俺が付き合ってやるって言ってんだから」