「簡単に言うなよ!!俺は親からも友達からも見捨てられた。……今さらやり直すなんてムリだ」


「なんでそうやって決め付けんだよ。そんなのやってみなきゃ分かんねーだろ」



降り続く雨の中、俺たちの声だけが無性に響いた





「……グスッ」


そんな俺たちを、泣きながら見つめる亜季。







「……なんでそんなこと簡単に言えんだよ」


「あ?」


「お前は俺の気持ちなんか分かんねーからそんなこと言えんだろ?!……俺のことなんも分かんねーくせして、意味分かんねーことほざいてんじゃねーよ!!」



金髪の男が、声を荒げた





「……いい加減にしろよな!!」


俺はそう言うと、相手を思いっきり殴った。







「ヒックッ……爽真……君」


亜季が泣きながら俺たちを見つめる。