「爽真君!!」


「亜季はそこに居ろ!!来るんじゃねーっ!!」


爽真君に止められた。





「でも……」


更に涙が零れた。







「泣くな!!俺なら大丈夫だから!!」


爽真君が言った。





「……うん」


涙を拭って、静かに頷いた。







「……このヤロー!!」

殴り掛かる男の子のパンチを、今度は軽く止めた




「いい加減にしろよ。こんなことしたって、意味ねーぞ」


爽真君は、金髪の男の子をジィーッと見つめる。






「…………」


「お前ってかわいそうなヤツだよな。親からも見捨てられて、友達からも見捨てられて……ほんとかわいそうなヤツだな」

「…………」


「お前はこんなことでしか自分を偽れない。ほんと、サイテーサイアクの人間だな」