【完結】不良彼氏の甘い誘惑

爽真君はそう言うと、金髪の男の子をジィーッと見つめた。





「なんだと……無意味なケンカ?」


「ああ。そんな身勝手なケンカして何が楽しいんだよ。そんな無意味なケンカしたって……ただ相手を傷付けるだけだぞ」


爽真君の声が、あたしの心に染みた。







「……何訳の分かんねーことほざいてんだよ」


金髪の男の子が、低い声でそう言った。





「訳分かんなくねーだろ。お前らだって本当は、こんな意味のねーケンカしたくねーんだろ?」


それでも爽真君は、冷静に答えた。







「……うぜーんだよ!!黙れ!!」


金髪の男の子は声を荒げると、爽真君に殴り掛かった。





?!


爽真君はパンチを止める訳でもなく、殴られて道に倒れた。







「爽真君!!」