「……よし」


準備OK。





「あっ、ヤバい。そろそろ行かなきゃ」


時計を確認したあたしはカバンを持ち、リビングに降りた。







「お姉ちゃん。行ってきます」


「あら、もう行くの?」

「うん」


「行ってらっしゃい。気を付けてね」


「はーい」



そして、ブーツを履いて家を出た。





ポケットからケータイを取り出し、爽真君に電話を掛けた。


プルルルルッと呼び出し音が鳴り響いた後、爽真の声が聞こえてきた。





「もしもし?」


「もしもし。爽真君?」

「ああ。おはよ」


「おはよー。今、家出たよ」


「おー。俺もちょうど家出た所」


「じゃあ、着いたらまた連絡するね」


「おー」



あたしは電話を切り、ポケットにケータイをしまった。