「送ってくれて……ありがとう」


「ああ」


「……じゃあ、またね」

「ああ」


「……気を付けて、帰ってね」


「おー」





爽真君はニコッと笑うと、あたしの頭を優しく撫でてからそのまま帰って行った。


あたしは爽真君を見えなくなるまで見送った後、家に入った。







「……ただいま」


「おかえりなさい。遅かったわね」



家に入ると、お母さんがエプロンで濡れた手を拭きながらそう言った。





「うん。……ちょっと」

「そー?なら夕飯の支度するの手伝って」


「……うん。分かった」


あたしはそのまま部屋に行くと、カバンを机に置いてベッドにダイブした






「はあ……」


ほんとに怖かったな、今日。





爽真君が助けに来てくれなかったら……


今頃、あたしはどうなってんだろう。