それは、放課後の出来事だった。





ガラッ。


教室の窓からグラウンドを見つめていると、突然教室のドアが開いた。





あたしは教室のドアに視線を向けた。


そしてそこには―――…






「あっ、お前……」


「なっ……なんでアンタがここに居るの?」



爽真君が立っていた。





八神爽真君。金髪の髪の毛にピアス。ケンカが強くて、学校の中じゃもう有名な不良だ。


……でもって、あたしが大っ嫌いな人。







「……別に。アンタこそ何やってる訳?こんな誰も居ない教室に一人で残って」


爽真君は冷たく言い放つと、あたしに近付いてきた。





「ちょ、ちょっと近付いて来ないで!!」


あたしはそう言ってイスから立ち上がると、後退りした。