――ピピピー♪ 「38℃2分…。完全に風邪ね。まぁ、あの雨の中歩けばねぇ。病院行く?」 ――力なくフルフルと頭を振る。 「そう…。じゃあ、桜と楓のお迎えはお母さん行くから、薬、ここ置いてくから飲んでゆっくり寝なさい」 『ごめんなさい…』 申し訳無くて謝るあたし。 「良いのよ。お粥作ってあるから後でちゃんと食べるのよ?」 そんなあたしに優しく微笑みながら言ってくれたお母さんに、コクンと頷く。