披露宴の招待客について上機嫌で語る颯太に、あいまいな相づちを打ちながら聞いていると
さっきの男性のお客さんが、書類を鞄に直して立ち上がった。
「ありがとうございます」
私は小走りでレジに入った。
千円札を受け取り、おつりの小銭をお客さんに手渡す。
お客さんはおつりを受け取って、レジの前を離れる。
最後にもう一度、笑顔でお礼を言う私。
ここまでは、普段と何も変わらない接客の流れだった。
ところが、お客さんは財布をしまうと
私の目を見て、突然ふんわりと笑った。
そして。
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