「まぁとりあえず、オーディションまでは期間があるから。 3ヶ月間、よく考えて決めてくれたらいいよ」 「はい」 その後、サークル仲間に遊びに誘われたけど、なんかそんな気になれずに断って、ひとりでスタジオを出た。 ぴゅうっと頬に刺さる北風が、ダンスで熱くなった体を一気に冷やす。 ニューヨークかぁ。 行きたい。絶対行きたい。 でも……。 駅に向かう道を足早に歩いていると、前方から騒がしい集団がやってきた。 その真ん中に見えるのは、 「おっ、ナミ」 ……憎たらしい、ボウズ頭。