あの場所で挑戦できるなんて。 こんなチャンス、逃がすわけがないじゃん…… 「――ただし」 すっかり胸を高鳴らせていたあたしは、テルさんの冷静な声で我に返った。 「もし受かったら、最低でも1年はあっちで暮らすことになる」 「え?」 「彼氏とか、離れ離れになっちゃうけど大丈夫?」 「……」 あたしの肩にかけていたタオルが、ぽとっと落ちた。 ……あ、あれ? 何黙っちゃってんのよ、あたし。 黙るとこじゃないじゃん。 そもそも『彼氏』なんか、今いないし。