カーッと熱くなる顔を、俺は右手で覆う。 そして左手で、はるかの手をギュッと握った。 「……全然、違うから。 ツレに対しての“アホ”と、お前に対する“アホ”は」 ……うん。と返ってくる声。 こんなことで拗ねてたんやと思うと、あきれると同時に、なんかもう……。 『――当機はまもなく着陸態勢に入ります』 機内に響くアナウンス。 その音に隠れてしまうくらいの小さな声で、俺ははるかにだけ聞こえるようにつぶやいた。 「アホ(……めっちゃ好きやで)」 ☆end☆