こんな簡単なこと、なんでわからなかったんだろう。 なんであたし、あんなに臆病になってたんだろう。 恋をすることで、友情まで失ってしまうのが怖かった。 でも本当に大切なのは、タケルとの友情じゃなくて。 タケルそのものだった……。 「……どう?」 ケープをはずして、鏡ごしにたずねられた。 そこに映るのは、すっかりイメージが変わった春らしいボブのあたし。 「ありがとう……。さすがだね、やっぱり」 「ま、当然やな」 にくたらしい返事は、以前のままだ。