「さぁ」 ダイスケさんが困ったように笑う。 「なかなか手ごわい女でねー」 「……そっか」 ダイスケさんが手こずるなんて、どんな相手なんだろう。 想われてうらやましいな。 きっと美人だろうな。 同じダンサーとかかな。 ……ん? ダンサー? もしかして……。 そのとき、車のエンジンがかかり、車内に音楽が流れだした。 駐車場の出口に向けて、車がゆっくり発進し始める。 「あ。なんか酔っ払いが叫んでるな」 ダイスケさんが言った。 耳をすますと、たしかに近くで男女が騒いでる声が聞こえる。