あたしたちは、タケルがよく行くという近くの居酒屋に入った。
ラブホ街の片隅の、小さなその居酒屋で、しこたま飲んで語り合った。
そして店を出る頃には、ふたりとも立派な酔っ払いに変身していた。
「あぁー、きもちいーっ」
ひんやりした夜風を頬にあびながら、タケルが大声を響かせる。
「でもさー、このホテルの中のヤツらは、今頃もっと気持ちいいんだろうねー」
酔って下ネタ全開のあたし。
「うーわ、ホンマや、めっちゃムカつく!
中の男、フラれろ! ヤッてる最中にフラれろ!」
「あははっ。そうだ、フラれちまえ~!」