「アーホ。冗談じゃい」 「へっ?」 「んな、せこいこと言わねーよ、俺」 「……すみません」 「お前ってホント、変にマジメだよなー。まぁそこが可愛いんだけどな」 「……」 「がんばれよ。ナミ」 それは、オーディションのこと? それとも……。 テルさんと別れたあたしは、ひとりでラブホ街をとぼとぼ歩いていた。 考えることがいっぱいありすぎて、すぐには帰る気分にはなれなかったから。 でもさすがに女ひとりでこんな所を歩いてるのは変かな。 と思い始めた、ちょうどそのとき。