「自分の彼女に対して、その言い方はないんじゃないですか」
「んなこと、なんであんたに言われなきゃいけねーわけ」
「颯太!もうやめてよ!」
大声で割って入った私に、ふたりが口をつぐんだ。
「私、手なんか出されてないよ。変な想像しないで」
こんなにいい人を、汚い言葉で罵らないで……。
自分の立場を棚に上げて、私は颯太に怒りを感じていた。
「この人とは、たまたま観たい映画が被っただけで、本当に何でもないの。
ただのお客さんで、はるかの知り合いで……。
どんな人なのかもよく知らないのに、そんな関係になるわけないじゃん」
自ら発した言葉が、ザクリ、ザクリと、胸をえぐっていく……。



