結局、鮭のホイル焼き以外の料理は、タケルがやってくれることになった。 「簡単な炒め物しかできへんけど」 そう言いながら残りの野菜を切っていく手つきは、あたしよりずっと料理慣れしてる。 何気にいろいろ器用なんだよね、タケルって。 それに顔もけっこういいし、美容師だからオシャレだし。 モテないわけじゃないのに、積極的に彼女を作ろうとしないのは、絶対ナミが原因だと思う。 「ねー、やっぱりタケル、ナミに告白した方がいいよぉ」 ナミという2文字を聞いたとたん、タケルの手元がわずかに狂った。