Jam Diary ~3ヵ月で何度、トキめきますか?~


「おかえり、はるか」

キッチンの扉から、沙耶が顔を出した。

その瞬間、甘くて香ばしい匂いが流れてきた。


「何か作ったの?」

「マドレーヌ。もうすぐ焼き上がるから一緒に食べよ」

「うん」


沙耶、今日はバレンタインなのに颯太くんとデートじゃなかったんだ。

ふとリビングを見ると、ソファでナミが雑誌を読んでいた。


「ただいま、ナミ」


廊下から声をかけたけど、返事はナシ。

……聞こえなかったのかな?

あたしは特に気にせず、洗面所で手を洗った。