「とりあえず俺、卒業の準備とかで忙しいし、しばらくバイト休むから。 その間にちゃんと答え出しといてくれよ」 颯太は灰皿にタバコを押しつけると、憮然と立ち上がり、店を出て行った。 ひとり残された私は、冷めきったコーヒーを口に運んだ。 あたりに残って漂うタバコの煙が、目にしみた。 ―――SAYA