「眠れない?」 寝ぼけたような天馬さんの声が、暗闇に響く。 「え、えっと……」 「おいで」 「へっ?」 ふわっ……と温かいものが私を包んだ。 それが天馬さんの腕だと気づくのに、数秒かかった。 急激にスピードを増す鼓動。 硬直して動かなくなる体。 おでこを微かにくすぐるのは、天馬さんの寝息だ。 やばい。 やばい。 せっかく理性かき集めて、気持ちを封印しようとしてたのに こんなダイレクトな温かさの前じゃ、吹っ飛んじゃう。