「そんなの、あんたに関係なくない? 仮にあたしがテルさんと付き合っててもっ――」 「お前は」 急に立ち上がったダイスケの視線が、上からあたしを射抜いた。 「お前は、ずっと俺のこと好きなんだと思ってた」 「……っ」 怒りで頭が真っ白になるなんて、人生で初めてだ。 あたしは衝動的に、ダイスケにバッグを投げつけた。 「いってぇ」 「バカにすんのもいいかげんにしてよ! 誰があんたを好きって!? あんたなんか……昔、1回ヤッただけじゃん!」