「もたれるなら、こっちにしとけば?」 「……いや、平気……です」 何気に大胆なテルさんの発言を流し、姿勢を正すあたし。 人前で酔ってうたた寝なんて、みっともない。 だからちゃんと起きていよう、と思ったんだけど。 車の振動が心地よすぎて、再び睡魔に飲み込まれていくのを止められなかった。 ゆらゆら……ゆらゆら。 体が揺れてる。 あぁ、ダメだ。寝ちゃう。 ……ゴツッ。 「ほら。言わんこっちゃない」 ガラスに頭をぶつけた鈍い音と、痛みに顔をしかめると、右側でテルさんが笑った。