そう。もしオーディションに受かれば、最低でも1年はアメリカ暮らし。 夢の大きさに比べれば、そんなの悩むほどの問題じゃないと思うのに…… あたしはいまだに、覚悟が決まらない。 優柔不断。こんなダサい部分が、自分の中にあったなんて。 「あのさぁ、ナミ」 グラスを口元に運びながら、テルさんがサラリと言った。 「恋愛するなとは言わないけど、今はひとりの男に固執したらしんどいぞ」 「……」 思わず顔をこわばらせたあたしに、「な?」と涼しい笑み。