「沙耶さん、大丈夫?」 「あ、はいっ……あの、同じカフェの子からの電話で、ちょっと意見が食い違っちゃって」 苦しい言い訳が、勝手に口から出てくる。 なんで言い訳の必要があるんだろう? 彼氏とのケンカを見られて、恥ずかしいから? それとも、彼氏がいることを知られたのが嫌だったから? 前者だ、と私は自分に言い聞かせて、携帯をしまった。 天馬さんは、私が電話してる間に、お会計をすませてくれていたらしく、氷やおつまみが入ったレジ袋を両手に持っていた。 「あ、お金っ……」 「いいよ」