おつまみをカゴに入れて、レジに向かう途中。 コーヒーや紅茶の棚の前で、私は思わず足を止めた。 そこには、初めて目にする銘柄のコーヒー豆。 へぇ……。スーパーなのに品揃えがいいんだ。 買ってみようかな…… 「沙耶さん?」 立ち止った私に気づいて、天馬さんがふり返る。 「何見てんの?」 ふいに瞳をのぞきこまれ、ビックリした私は、軽くのけぞった。 やだ、私、過剰反応。 ごまかすように笑顔を浮かべようとした、そのとき。 私の携帯が鳴り響いた。 この着信音は……颯太だ。