逃げ込んだ化粧室。 あたしはメイクの上から水で顔を洗って、気分を落ち着かせた。 ……あぁ……せっかくのハイな気分が台なし。 メンバーにもきっと変に思われたし、戻るのが気まずい。 途方に暮れながらお化粧室を出ると、ダンス講師のテルさんがいた。 廊下の壁にもたれてしゃがんでいたテルさんは、あたしを見ると「おっ」と言って立ち上がった。 「お疲れさん。すげぇ良かったよ」 「ありがとうございます」 お礼を言ったものの、不機嫌な表情はとっさに直らないあたし。