電話を切って、人ごみの中を進むあたし。 ステージは会場の中央あたりにあり、そっちに行くほど人口密度はさらにアップ。 キョロキョロしながらタケルを探すけど……どこにいるんだろう。 背が低いあたしは、遮られた視界になかなかタケルを見つけられない。 そのとき、近くにいた女の子と肩がぶつかった。 ブーツの踵がガクッと傾いて、体がななめ後ろに倒れそうになる。 「ひゃっ……」 変な声が出たあたしを、後ろから誰かが支えた。