「上総(かずさ)さん!」



長い黒髪の女が近づいてくる。



俺は上総吹雪。



で、俺の名を呼んだのは泉沙羅。



こいつは友達ではない。



知人だ。



そしてこいつは俺に懐いているらしく



見つけるたび



声をかけてくる。



はっきり言って



ウザい。