「ねーネコって可愛いよなぁ~。」
「今にいちゃんと同じこと言おうとしてた~。」

「可愛いな。」

タキシード姿に着替えた3人がハマーのリムジンで目的地へ向かっている。

その長身な体が3つ乗っても悠々と過ごせる空間。
長い足を投げ出して3人がくつろぎ座っている。

「なんか、おもしれぇもん拾ったよな。」

響はミニバーからワインを取り出して封をきりながら言った。

「おもしれぇな。想定外だ。」

秋季はグラスを準備しながらくすくすと笑った。

「おもしろいな。俺、女って物与えてりゃいんだと思ってた。」

春季もくすくすと笑い、今日お揃いで買ったピアスをいじってみた。

「確かに。ネコ、一生懸命考えて買ってたな。高い~とか。」

「そーそー。普通の女は“これ買って”だもんな。」
「まぁ、そういう女も可愛いけど。見た目は。」

ワインを1杯ずつ飲み干したところで目的地に着いた。

大きな門構えの全体が真っ白な大きな建物。
広い庭は中央に大きな噴水を構え、その周りには一切の乱れもなく左右対称に剪定の施されている。

真っ白な大きな建物はホワイトハウスのような重量に高級感。

自動で開く門に導かれ、3人の乗る大きな車が吸い込まれていく。

「あ~。これ終わったらネコの所いこう。」
「にいちゃんずりー!俺も行こう。」

「俺も。」

そう言いながら車を降り建物の中に入って行く。