倉庫の王様

そしてやっとサチが引っ越して来た。



新居を探すヒマなんかなくて、新生活を始める気もしないけど…。



「あたしの服、どこに置けばいいの?」

「収納ねぇからなぁ~…。タンスでも買う?」

「ムダ使いになるから家から持ってこようか」

「どうやって?」

「先生が父と運ぶ?」

「俺もう『先生』じゃねぇけど」

「遊和…君…」



初々しいというか…。



とにかくカワイイ。



「新居探して早めに引っ越すか」

「家の近くがいいな~」

「うん、わかってる」



妹に会いたいだろうし。



サチの希望はできるだけ聞いてやるから。



「じゃ、まずイチャるか」

「まだ荷物運び終わってなっ…」

「『先生』って言ったからお仕置き」

「キャァァァ!!お腹はやめてぇ~!!」



結婚式もちゃんとする。



いずれ子供ができたら真面目な親父になるから。



これからも俺の隣で笑ってろよ?



「あっ、バイトの時間っ!!」

「逃げんなっ!!」

「じゃああとでね、遊和君っ!!」



カワイイから許す…。