倉庫の王様

【遊和】



少しいい恰好して、ネクタイしめて。



内ポケットに入れた婚姻届を確認して押したインターホン。



「はぁい!!待ってたよ!!」

「お邪魔します…」

「緊張してるの?先生らしくないね」

「あっ、『先生』って言ったから後でお仕置き」

「癖なんだから仕方ないじゃん!!」

「じゃあ呼んで?」

「ゆ…遊和君…」



恥ずかしがってるサチをいじめるのは最近のマイブーム。



だけど今はこんなイチャイチャしてる場合じゃねぇんだ。



「アユミ~、サラたん腹減ったっぽい!!」

「今ミルク作ってるよ!!少し泣かせといて!!」



赤ちゃんの泣き声が聞こえるリビングに入ると、サチの父親と、昔の悪友アユミ。



あぁぁぁぁ~…。



やっぱり父親目の前にするとキツい…。



サチと別れてから麻飛さんにいろんなことを教えてもらった。



サチの両親がいないこととか、俺がたくさん泣かせたこと。



電話では話してたけど面と向かって話すのは初めて…。