倉庫の王様

今まででいちばん緊張した。



気がつけば倉庫の前にいて、ポケットから出したカギを持つ手が震えてる…。



久しぶりに開けたドアの奥にいたのは、いつもよりカッコよさ5倍増しの先生…。



「ま、待った?」

「うん」

「遅くなっちゃったねっ!!ごめんごめんっ!!」

「キョドってねぇで座れ」



はい…。



カギを閉めて先生に近寄った。



腕を引っ張られて座らされたあたし…。



このタバコの匂いが懐かしい…。



先生だ…。



「聞こえなかったとかナシな?すげぇ勇気出したんだから」

「うん…。だけどあんなとこで言うなんて卑怯だよっ!!バレたらどうすんの!?」

「あのままサチ抱きしめて全部投げ出してやろうかなとか思った」



先生の気持ち…死ぬほど嬉しい…。



でも抱きしめられなくてよかったよ…。



今までのことが無駄になるとこだったじゃん…。



「返事もらえる?」

「その前に聞きたいことがあるのっ!!」

「おいおいおい…。マジかよ…」



だって気になるじゃん…。