倉庫の王様

俺のプランでは賭けに勝って、高橋が悔しい顔して出てくって感じだったのに…。



アイツのやる気を掻き立ててしまったような…。



高橋が出てった俺の仕事部屋で呆然…。



「理事長、今日の職員会議は出ていただかなくては。どうか…しましたか?」

「いや?いやいやいや、なんでもないっスよ。早く始めましょうか」

「しっかりしてくださいよ?理事長らしいのはスーツだけですね~」



教頭のいつもの嫌味なんか耳に入って来なくて…。



早くサチに忠告しなければ…。



それだけ考えてた。



『高橋に気をつけろ。マジで。頼むからマジで…。俺、やっちゃった…』



授業中なんか知るか。



返ってこないメールにそわそわしながら携帯を握りしめてた。



中庭歩いたりグラウンド行ったり…。



ん?



あれって…マイチビ?



1時間目は体育らしく、校庭を駆け回るサチを見つけた。



「「宮さ~ん!!」」



俺を見つけた生徒数人が手を振ってる…。



それに応えるように俺も手を振り返した。