倉庫の王様

【遊和】



ヒマだからサチに言われた通り、アユミの子供を見に来た。



出産祝いってなにやればいいかわかんなくて現金だけど…。



病室をノックしたら聞こえて来たのは父の声。



「今大丈夫スか?」

「おぉ!!先生!!ありがとう!!」

「うわっ…。想像より小さっ…」



父の手に抱かれてたのは俺の手のひらくらい小さな顔。



寝てるっぽい…。



「おめでとうアユミ」

「もう最悪!!出産死ぬから!!」

「すげぇ疲れた顔してんな…」

「安産ですね~とか言われたけどさ、自分的にどこが安産だったかわかんない」



相当キツかったのか、穏やかなアユミではなかった。



でも赤ちゃんってカワイイかも…。



「遊和、抱いてみたら?」

「えっ、ムリムリムリムリ!!小さくて怖い!!」

「将来の為に予習予習」

「マジで!?ちょっ…父っ!!」



なかば無理矢理父から渡されたサチの妹。



ものすげぇ軽い…。



しかもめちゃくちゃ暖かい!!