倉庫の王様

顔を見てちょっと渋い顔をした父…。



「ケンカしたなら仲直りしてきなさい」

「えっ?いいの…?」

「明日の学校はちゃんと行くこと」

「ありがとう父…」



どうしたの?



なんで許してくれるの?



父は陰ながらあたし達のことを応援してくれてるってのは気づいてたけど…。



やっぱり優しいな、父…。



お風呂に入ってしまってたあたしの着替えた服は適当。



髪も少し濡れてる…。



だけどそんなこと気にならないくらい先生に会いたい。



しばらくして鳴ったインターホンに出ると、先生が暗い顔をしてた。



「家なら何も言われねぇだろ?入れて」

「ううん、出るから駐車場で待ってて」

「父にイイって言われたのか?」

「うん。だから待ってて…」



先生の顔見たらまた泣いちゃいそう…。



制服をつめこんだカバンを持って玄関を出た。



駐車場に止まってる先生の車。



助手席に乗り込むとタバコの匂いがした。