気が向いた時に帰って来てくれたらいいや…。



「寂しくなっちゃったね」

「そうだな…。でも毛玉が幸せならそれでいい」

「先生も幸せにならなきゃね」



俺は今のままで十分幸せ。



またサチと同じ時間を過ごせるだけでいい。



「いっぱい泣いたよな?」

「うん…」

「高橋に告られたんだってな?」

「う…ん!?なんで知ってるの!?」

「さっき本人から聞いた。お前が俺を選んでくれてよかった…」

「先生なんてキライだけどね」

「それでもそばにいてくれたらなによりだ」

「先生らしくない…」



申し訳なさでいっぱいなんだから仕方ねぇじゃん…。



あぁ、本気でサチが好きらしい…。



「あのな、悪いんだけど俺今から仕事しなきゃなんない」

「うん、頑張って」

「サチ…」

「はい?」

「もう絶対離さない」

「…………お……やすみなさい…」



照れやがった…。



そして俺も照れる…。



やっぱり俺、サチが大好きだ。