倉庫の王様

父の仕事は謎だけど、立派な会社の取り締まりなわけだからすげぇ男なんだと思う。



高橋がダイニングテーブルでジュースを飲んでることにイラッ…。



これはアユミからの仕打ちだ…。



しばらくその場に立ってたら、父がやっとこっちに目を向けた。



「おぉ、新理事長!!話しは部屋で聞くから。ここじゃあなんだか落ち着かない」



父の計らいにホッと胸を撫で下ろした。



初めて入った父の部屋…。



大きな部屋にはざっと数えると20台ほどのパソコン…。



山積みになった本や書類…。



真ん中に置かれたベッド以外は普通じゃない部屋…。



「悪いね、こんなイスで」

「いえ、全然…」



よく事務所にあるようななんの変哲もないイス…。



座らせていただけるだけで有り難いです…。



「なんで別れた?」

「それは…俺がいたらないばかりに…申し訳ありません…」

「で?寄り戻したんだって?」

「勝手なことばっかりしてて…なんとお詫びすればいいか…」



父が今まででいちばん怖い…。