倉庫の王様

夜になっても先生からの連絡はなくて、ご飯も喉を通らない…。



父も今日は遅くてアユミさんとふたり…。



「マジで引っ越してくるね?」

「いつ?」

「来週の土曜日」

「入籍は?」

「するよ?その日に。そしたらママって呼んでね?」

「それはムリかな~…」

「ウソだよ~!!お姉さまでいいから」



アユミさんと話してると少しだけ落ち着く…。



それからお風呂に入って寝る準備をした。



だけど今日は眠れそうにもない…。



携帯を握りしめてしばらくボーっとしてた。



ならないと思ってた電話が急に鳴りだして飛び上がる。



「はいっ!!」

「あぁ~サチだ…」

「先生…」



その声聞いただけで泣きそう…。



先生が電話くれた…。



「ごめんな、電話できなくて」

「ううん!!だ、大丈夫!!それより…」

「バタバタしまくっててさ~…。今実家に向かってる最中なんだ」

「実家…?」

「俺、学校やめるかも」



えっ…?



頭が真っ白になった…。



先生が…学校を…やめる?