倉庫の王様

久しぶりに俺が家出してた時に使ってた部屋に足を運んだ。



何も変わってない…。



じいちゃんが俺のために作ってくれた部屋。



当時の服とか、使ってたベッドとか。



じいちゃんが雇ってる管理人の人がある程度掃除はしてくれてるみたいだけど。



あの頃はここに生徒と一緒に来るなんて思ってもなかったな…。



なんでこんなに好きになっちゃったんだろ…。



サチだけは泣かせたくない…。



これからもずっとそばに置いといて、なにかあったら俺が守ってやって…。



だからもっと大事にしよう。



この部屋にいた時の気持ちからはちゃんと卒業できてる?



大人になったな、俺…。



部屋のドアを閉めてリビングでテレビを見てた。



「先生~!!髪乾かして!!」

「ちゃんと拭いて来いよ…。また風邪ひくぞ…」

「いいの!!先生に髪触られるの好きなの…」

「少し切ったら?」

「このままでいいんです!!」



何のこだわりなのかサチの髪はかなり長い。



似合ってるけど余計ロリっぽいんですよね~…。



カワイイからいいんだけど…。