倉庫の王様

ダメだってわかっててもどうしようもないこの感情…。



俺、マジでおかしくなってんじゃねぇかと思うくらい…。



このまま食べたいけど…我慢我慢…。



「さっきから何作ってんの?」

「材料あったからプリン!!」

「お前って本当に料理だけはできんだな…」

「料理だけって超失礼じゃない?」

「それは数学の点数上げてから言えよ。補習だろお前…」

「だってわかんないんだもん…。そんなこと言うなら先生が教えてよ…」



残念だけど俺も数学は苦手。



古典とかなら超得意だったけど。



俺が学生ん時よりサチは真面目だ…。



「先生は特技ある?」

「俺はなんでもできるから特技になんねぇの」

「ナルシスト…。でも高校生の先生とかカッコよかったんだろうな~」

「モテたな、それなりに」

「今はあたしだけ?」



上目づかいでそんなこと言われると誘ってるようにしか見えねぇんだって…。



もう俺を苦しめるな…。



「それはどうかな?」

「意地悪!!」



怒った顔もカワイイし…。



俺のことどうする気なんだよお前…。