倉庫の王様

それなのにあたし…。



先生を困らせてるだけじゃん…。



「ごめん先生…」

「なっ!?何泣いてんの!?俺父に怒られるっ!!」

「ごめん…なさい…」

「あぁ~…もう…泣くなよ…。ちょっと言い過ぎた…」



違うよ。



先生だっていっぱいいっぱいなのに…。



抱きしめてくれる腕はこんなに優しいのに…。



なんでうまくいかないんだろう…。



「好きなのに…」

「そんな顔されたくねぇから近寄りたくねぇんだよ…」

「ごめんなさいっ…」

「もういいって…。俺もごめん。サチに合わせるとか言っといて全然余裕ねぇ」



先生が悪いんじゃないのに…。



あたしがいつまでたっても子供なのがいけないんだ…。



「もう!!今日は俺がメシ作ってやるから!!だからもう泣くな!!」



先生の優しさが身に染みた…。



怖がってばっかりじゃ前に進めない…。



もう泣かない。



もう…先生とちゃんと向き合う…。



ごめんなさい…。