倉庫の王様

ちょっと怒ったからね。



でもそれ以前に超恥ずかしい…。



「ほら、冷たいの」

「いらないもん…」

「まだ怒ってんの?これからもっとすごいことすんのにね?」



ニコッと笑う先生の無邪気な顔にイラッ…。



っていうか…やっぱり逃げたいっ!!



「サチ、ぶっちゃけさっきはちょっと計画的に覗いたけど、俺、謝んねぇからな?」

「先生…」

「ん?」

「あたしムリ!!先生に見られるとか超ムリ!!だけど暗いとことか苦手だし!!申し訳ないけど本当に…ごめん!!」

「それも想定済みの答えでしたので別にイイですけど…」



えっ?



逃げていいの?



こんなに待たせてんのに…?



いいのかな…。



「なんかもう慣れたし…。だから卒業までこのままかなとか思ってるし…」

「ご、ごめん…」

「でも俺、恋愛ごっこならする気ねぇから」



なんか…今の言葉は泣きそう…。



あたし…自分のことばっかり考えてる?



さっきだって先生はあたしのことを考えて近づかないようにしてたのに…。