久しぶりのクラブ。



フロアを抜けたとこにあるビップルーム。



「遊和君!!久しぶり~!!」

「元気だったか和馬」

「元気だった!!」



ここのクラブの息子。



2歳下で実家の日本舞踊を習ってた。



だから昔から知ってる幼なじみみたいなもん。



いろいろ面倒見てやったから今俺に頭が上がらない。



「悪いな、土曜なのにこんな席」

「遊和君と真央先輩の頼みなら断れないからさ~」

「じゃあ真央にいつものと俺にコーラで」

「相変わらずだね」

「うっせ」



誰か連れて来てやる…。



今日はとことんコーラで騒ぐからな!!



「なに飲んでんの?」

「おいしいヤツ~!!お兄さんカッコイイね!!」

「俺らと一緒に飲まない?」

「いいの!?飲む~!!」



ほら、ナンパに失敗したことなんてねぇんだよ。



これが俺の実力だ。



サチのバーカ。



なのに…。



「ちょっ、膝の上とか…ムリ。降りろ」

「なんでぇ~?ってかマジカッコイイね!!何歳?」



ものすごく帰りたくなった。