だけどそんな時間は夕方でおしまい。



今日は父の彼女さんが来るから早めに家に帰らなきゃいけないの。



先生も誘ったのに『そういうのは家族でやれ』って断られた…。



あたしがそばにいてほしいのに…。



気まずくなったら助けてほしかった…。



「また来るね、毛玉」

「ニャ~!!」



先生が出かける時、毛玉は大きめのケージの中に入れられる。



車が家の中に出入りするから危険防止策。



トイレも餌場もあるから大丈夫みたいだけど…。



名残惜しいよ毛玉~…。



「毛玉カワイイよぉ~…」

「日に日にカワイさ増すからな」

「先生と毛玉って一緒に寝てるの?」

「たまにな」



毛玉になりたいっ!!



そしたら先生ひとりじめできるのに…。



毎日ベタベタして甘えるのもうまくて…。



先生の笑顔を常に拝める…。



「いいな…毛玉…」

「は?一緒に寝てぇの?」

「うん…!?違うっ!!違います…違わ…ないかも…」

「ははっ!!いつでも寝てやるよ~」



ウソつきぃ~…。