倉庫の王様

これで一件落着。



笑顔を取り戻したサチと、父親の顔。



ある意味親子以上…。



「結婚したりするのかな?」

「いつかはするかもな~」

「悩んだら相談に乗ってね?」

「見返り求めるよ」

「見返りっ!?」

「さっさとキスさせろよ~。父に見られないうちにキスして帰んだから」



いつか奪ってやる。



父から…。



俺もあんな親父になれたらいいな…。



「じゃあ俺行くから」

「本当に…ありがとう…」

「自分の女が泣いてたら飛んで来るもんだろ~」



慌てて来たから毛玉もまだ真央に預けっぱなしだし。



早く連れて帰んねぇと真央に取られそうだし。



「帰んのか先生」

「はい。あっ、俺の大事な彼女だからあんま泣かせないでほしいんスけど」

「なっ!?む、ムカつく!!やっぱり俺お前嫌いっ!!」



サチを泣かせた罰じゃい。



俺のサチでもあるんだからな。



さぁ帰ろ~。



俺の子供の元に。