あの日をきっかけに和解した有貴とお兄さんは、あれから、まめに連絡を取り合っているらしい。

大学の学生寮で一人暮らしのお兄さんの所へ遊びに行って、勉強を教えてもらったりしたんだとか。

仲の良い兄弟になって、喜ばしい限りなんだけれど、俺としては少し寂しかったりする。


そんな俺だが、週に2回は有貴の右肩のリハビリに付き添って病院に出掛けている。

605トリオは相変わらず健在だった。

そして、村山先生も。


あの先生、やたら有貴にベタベタするから見ていて苛立たしい上にハラハラするのだ。


最近、何故か俺まで先生にからかわれるようになった。

……605トリオと先生の4人に。


三人組の方は、只単に俺を面白がっているだけなのだろうけれど、先生の方はそれだけじゃないような気がする。